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I teach and practice Gestalt therapy, Career decision coaching, and Family Constellations work. As well as Australia, I teach workshops and training in China, Japan, Korea, the USA & Mexico. I am author of Understanding The Woman In Your Life, a book of advice for men about relationships with women. In my work as director of Lifeworks I provide therapy,  training and supervision. I am a Phd candidate, studying the interpersonal dynamics of power, and am currently director of an MA in Spiritual Psychology for Ryokan College, an accredited online institution based in LA.

2017年4月18日火曜日

Case #89 - 心の奥底を打ち明けること

リジーは少し緊張しているようでなんだ居心地が悪そうだったが、少し怒りもあるように私には感じられた。
彼女は中高生の頃、自分のスピリチュアリティに関して父とよく喧嘩をしたと言った。彼女の両親はどちらもリジーの宗教観を認めてくれなく、母は彼女のことをあざ笑い、父も反対し彼女のスピリチュアリティへの渇望をバカにした。
人によっては親が自分の宗教観を子供に押し付けて、苦しめられる人もいるが、リジーのように無宗教の親によって傷つけられる人もいる。
リジーはもう30代に入っていたが、いまでも子供の頃親から受けた批判に影響されていた。彼女は未だに探し求めていたが、親からの批判的な態度もあり、あまりたくさんの人にこの事を話したりはしなかった。なので、彼女は孤独になりスピリチュアリティに関し共に語り合える人やその考えを支えてくれる人もまわりにいなかった。
やっと彼女に出会った時の緊張感の理由が分かった。それは彼女は自分の宗教観に関してまわりから受け入れられるのではなく、批判や反対意見を予想していたからだった。
スピリチュアリティは私がとても興味を持っていて、良い思いを持っており、彼女と語り合えることだったので、私自身スピリチュアリティに興味があって彼女のような考えをもっていることを話した。
また、私たちの今いる環境は宗教論や様々な課題を語り合う場であり、ネガティブな批判などは絶対ないよう私が責任を持つと彼女に行った。
リジーには自分が安全な場所にいて、安心して自分の意見を話せることを理解してほしかったので、あえてこのように言った。今彼女のいる場所は、以前彼女が育った環境とは違う環境だということも。
しかし彼女が自分の心のうちを明かす事は大きなリスクだということも理解していた。彼女は少し肩の荷がおりたが、まだ少し緊張していると言った。私が言っている事は彼女のためになることだったが、彼女は自分の意見を安心して言える場所がいままでなかったのだから、彼女がそういうのも無理はない。
彼女の緊張感をほぐすため、あることを提案した。それは、彼女の信念や道徳論を聞き、それらについて語り合うことだった。
そこでリジーは「人は生まれもって悪を持っているのではなく、途中で迷子になってしまうのか自覚していないのかもしれない」と言った。私は彼女の考えに賛成した。こうすることは私が彼女の話に耳を傾けていて、彼女の思いや考えを受け入れていることを示しており彼女が分かりやすい方法でそれを示すことは大切だった。リジーは自分の話をやっと誰かが聞いてくれて、とても喜んでいる様子だった。私はもっと具体的に彼女の考えを知る事ができるよう、色々と質問をした。また彼女の考えはマシュー・フォックス(「Original Blessing」の作者)など、他にも同じような考えを持った人と似ていて、彼らだったら彼女の考えをもっと良く理解してくれるかもしれないと言った。
次のステップとして「自分の持っている宗教観に反する考えを聞き入れる準備はできているか」と聞いてみると彼女はうなずいた。自分の考えと反対意見を持っている人の考えを聞く事−−−これが次の段階であった。
そこで一つだけ反対意見を述べた。それは「実存責任」、つまり私たちはどのような意図で物事をしたかや、自覚しているかいないかや、精神の状態に関係なく、自分の行いには責任があるということだった。
私はこのようにして彼女の視野を少しずつ広げていき、少しずつより難しい論点を提示し、彼女がどのように答えるかを聞いてみた。私たちは深い会話をすることができ、また彼女が怒りや反抗心を持つ事の無い様、ゆっくりと様々なトピックに関して論じ合った。
私たちの会話はリジーに自分の意見や思いを超えた他の観点を見せることができ、彼女は他の考えの人と出会ってもうまく会話ができるような助けとなった。
ゲシュタルト法では常にクライアントを挑戦することと支えることのバランスを求めている。彼らが成長するために自分の心地よい場所を一歩踏み出させるのと同時に、うまく物事を取り入れることができるよう、クライアントのペースに合わせるのも大事だ。こうすることにより、クライアントは新鮮な体験をし、またセラピーを通して変化を遂げることができるのだ。

2017年3月11日土曜日

Case #91 - 神様と二度も対話をする

ジョアンは中高生のころ、とても深いスピルチュアルな体験をした。それはとても神秘的で恍惚としたもので、彼女が子供から持っていた神秘的なものへの思いからきていた。
しかし、彼女の両親は宗教的ではあったがジョアンの体験を真に受けず、彼女は頭がおかしくなったのだ、などと言った。
そこでジョアンは神父のところへ言ったが、神父からさえも彼女は頭がおかしくなったと言われたかのように、ジョアンは一生精神的な治療が必要だと言われてしまった。
はじめはジョアンの考えに賛成していた一番仲の良い叔母さえも、彼女の話を聞いてあきれてしまったのだった。
このようなことがあってからジョアンは「外の世界」へと逃げ出し、スピリチュアルなものとの関係は一切断ったが、心にはぽっかりと穴があいてしまった。
私はジョアンに「神様を椅子に座らせ」、彼と直接語り合うように言った。しかし彼女はそれに対し「2つ椅子が必要だ」と言った。それは一つは一番最初に神様に出会った時を示し(「はじめてのボーイフレンド」のようなものだと彼女は説明した)、もう一つは神様との現在の関係を表すものだった。
彼女の対話はまだ関係を断ち切れていない愛人との会話のようだった。彼女にとっては神様からの「裏切り」に対しまだまだ心の中で解決できていないことがたくさんあり、とてもセンシティブなことだったので、気をつけながら彼女の現在の心境などを聞き出したりした。
以前はジョアンがこのような話を持ち出すにつれて「頭がおかしい子」と思われてしまっていたので、彼女はとても敏感になっていた。そのため私は彼女の考えを肯定的に思っていることや彼女への励ましの言葉を与えたり、彼女が感じていることは確かなものであることを伝え、彼女をなるべく励ますように心がけた。そして一緒にグループセラピーにいる他の参加者たちからも励ましの言葉をもらうようにした。それは、自分の心に恥を持っていることに関して、あえて他人からポジティブなフィードバック(励まし)を言葉に表してもらうことがとても大切だからである。彼女が当たり前のように他人からそのような思いを受け取っていると推測するだけでは十分でないからである。
以上はゲシュタルト法を用いてクライアントの霊性にふれ、スピリチュアリティに関する傷を癒す方法の一例である。神との関係はある意味人との関係に似ていて、他人との関係を修復する時に用いるセラピーを適用することで、彼らの心の傷を癒して行くこともできるのだ。

2016年11月19日土曜日

Case #88 - 症状はあるのに原因が分からない

ジョンはいくつかの自己啓発セミナーに参加しており、ゲシュタルトのグループセラピーにも参加することを期待して来た。だから彼がゲシュタルト法に興味を持っていることは分かっていた。彼の番になり、私の前に来た。ここ数日彼を見ていて気づいたのは、彼の顔の表情はただ緊張感があるだけのものではなく、とても苦しそうなものだったということだった。彼はよく瞬きをし、口はひきつって、話しているときも目を細めた。彼彼は何かに怯えているような目をしていて、これから誰かに殴られるかのような表情をしていた。
私は彼のことがとても心配になり、自分が見て感じたことを伝え、彼が今どのような気持ちでいるのかを尋ねた。
だが、彼はカウンセリングを受ける事にすこし緊張しているだけだと答え、他には何も言わなかった。
なので私は彼が子供の頃暴力を受けたか聞いた。
「いいえ」と彼は答えた。
また、何かひどく恐ろしい経験をしたかを聞いてみた。
「いいえ」と彼は答えた。
何か思い当たることで彼を苦しめるようなことは何かあったかを聞いてみた。
「いいえ」とまた彼は答えた。
彼は自分は子供の頃とても恥ずかしがりやだったと言った。もしかするとこれが原因なのかもしれなかった。彼はただコンタクトを持つのが苦手だったのかもしれない。
いつもはこのような言い分を受け入れるのだが、今回はなんだかしっくりこなかった。彼の表情はあまりにも苦しみに満ちていたからっだ。でもゲシュタルトでは「抵抗」しているものを無理矢理引き出そうとはしない。だから私はそれ以上何も聞かなかった。
彼がそれ以上言わなかったので、私は別のの手段をとって見た。
彼に上向きで寝転がる様にいい、彼の隣に座った。
彼に深呼吸をし、自分の呼吸を感じ取るようにと言った。
私は彼の呼吸にどこか異常なところはないか耳を傾けたが、どこも異常はなかった。彼に何か感じるかを聞くと、ただ息をすって吐いているのを感じる、と言った。
私は彼が自分の心の動きに敏感ではないことが分かってきたので、もっと彼を観察し、質問をすることにした。
彼は腹部あたりでむなしい気持ちがただよっていると言ったので私は彼のお腹に手をあてたが、それ以上は何も起こらなかった。彼は自分の心のうちをうまく隠していて、彼の心のキーを見つけるにはだいぶ時間がかかりそうだった。
彼の目はとじているのにしきりに動いていた。なので、わたしが彼の許可を得て、自分の手を彼の目の上にしばらくおいていると彼は下腹部が冷たくなってきたと訴えたので、私は彼の下腹部にも手をあてた。
私は彼に目をあけ私を見るように言った。彼は私をしばらく見つめた後、天井をみて、暗くて冷たい薄暗い街灯が見えると言った。
彼はやっと、具体的な「像」を見せてくれた。彼に私を見続けるようにと言い、どのように感じるかを聞くと胸の中が暖かくなってきたと言ったので、彼の胸にも手をあてた。
私は「街灯がだんだん明るくなってきましたよ」と言い、胸の中にある体温を下腹部に移動させるように指示した。こうして街灯が明るくなっていくにつれ私たちの関係も深まり、さらに彼の体もだんだん暖まってくるのだと言った。私は彼に体温を足のほうまで移動させるようにと言ったが、足のつま先まではなかなか行かなかったので、他の人に彼の足を覆ってもらった。
彼はやっと体全体に暖かさを感じた。
彼が起き上がると目は以前とは全く違い、はっきり、くっきりとしていて目を見開いていた。私は自分が観察したことを彼に伝えた。
彼にまわりにいる人達何人かを見て、彼らとのつながりを感じ取るように言った。彼のエネルギーは明るくあたたかいもので、彼は新しい何かを彼らとの間に感じ取ることができた。
クライアントを取り扱う上で、彼らがどのような症状を持っているかや、彼らの背景、過去を知らなくても、彼らの体内で起こっていることをとりあつかえば、今一番注意を必要としているものが自然と浮き上がってくる。
繰り返し言うが、私たちは「図」が何であるか分からなくても良いのだ。ただクライアントの中から浮き上がってくるものを取り扱い、クライアントを支える事で十分だと思う。もちろん、クライアントの体内の中にある気持ちなどを取り扱う時はもう少し時間がかかるがそれも承知しておかなければいけない。
結論としては、何事も最終的には人間関係へと結びつけていくことだ。ゲシュタルトではそのようなものが中心的であり、「気づき」と「コンタクト」に焦点をおいている。


2016年10月24日月曜日

Case #87 - 「良い夫」、そして「愛」

チュアンは今まで一度もセラピーをうけたことがなかった。彼はビジネスマンであり、父は小さな牧場を持っていて木で物を作ることを趣味としていた。父は狩りが好きだったので、家では大きい犬を何匹か飼っていた、などと懐かしい子供の頃の話を語ってくれた。しかし中学校に上がるとチュアンは父と別れて住んでいたため、父が恋しかったと語った。
彼は学校ではいつも優等生だったが、父はそのことをなかなかほめてはくれなかった。
彼は10年ほど前から事業で問題を抱えはじめていて、妻と娘は実家に住んでいたが、チュアンだけは事業改善のため町へ出てきていたのだ。その時から彼は毎晩のようにお酒を飲む様になり、一年間うつ状態だった。
彼がうつだった最中、春の祭りで父とばったり会ったのだった。彼の父は突然「大丈夫?離婚でもするの?」と聞いたが、チュアンは「いや、仕事が大変なだけだ」と答えた。だが父はそ、の言葉を信じてくれなく、しきりに聞いた。
そして「私はおまえを信じている。お前ならできる」といい、チュアンを驚かせた。父はまた「結婚がうまくいっていないのなら、離婚してもいいと思う」と言ったのだった。
父の言葉はチュアンを大きく変え、彼はお酒を飲むのをやめ、事業を改善しはじめたのだった。
しかし、彼の結婚生活には確かに問題があったのだ。でもチュアンは父にそのことを打ち明ける勇気はなかった。
彼の妻は同級生で、妊娠したので仕方なく結婚をした。彼女は優しい女性で、チュアンの家族にも親切にしてくれ、娘にとっても良い母親だった。彼は仕方なく結婚をしたので今は「とらえられている」気がした。彼は誰に対しても良い顔をしたかったが、本当は幸せではなかった。私が、1から10でいうとどれくらい幸せなのかと聞くと10中3と彼は答えた。妻とのセックスはもう何年もの間なかったし、正直彼女に魅力を感じず、男女というよりは兄弟の関係のようだと答えた。
彼の話を聞いていると、この結婚はもとから情熱がなく、新たに火をつけることは不可能だと私は感じた。まれにそのようなことは可能かもしれない。しかし、彼が妻を抱きしめる度に冷や汗をかくということを聞いていると、妻への魅力を全く感じないということが明らかだ。
彼は妻への尊敬はあったが、「相方」としてだけだった。
しかし彼は道徳的で良い人間を演じようとし、また家族に対しての責任感も強かったので、離婚を決断することができなかった。
彼はまた、娘を傷つけたくないし、失いたくないということ、また妻を傷つけたくないということを話した。
彼はじつに「とらわれている」状態にあった。
チュアンは自分の中で「良い夫」と「真実な愛」という2つのものが分裂していると言った。
そこで私は彼にこの2つの相対するものを示す何かを選び、心の中で別れている二人の自分に討論させるように促した。はじめは、心の中にいる二つの性格がお互いの言い分を言い合っているだけだったので、私はビジネスでの交渉のように、二人の自分がどこかで同意をしなければいけないことを言った。
しばらく話した後、「真実な愛」は「良い夫」に一年間考える時間を与え、「良い夫」は妻とそのことを話すことで同意をした。
しかし、この話をすることで妻を傷つけ、彼らの結婚の終わりを迎えることになることをチュアンは恐れていることは明らかだった。
彼は急に居心地が悪くなり、少しめまいもし、立って歩かないと不安定だった。彼は部屋を見渡し「この部屋には窓が一つもありませんね」と言ったので、私はカーテンに隠れているが窓が一つあることを言うと、彼はほっとしたようだった。
私は自分が離婚をした時の話を淡々と語り始めた。チュアンは途中で私の首にかけてある指輪のことを聞いたので、それは私が次女の卒業式のためイギリスに言ったときのものだと答えた。
離婚というものはとても苦しみの伴うことだったが、結果として子供達はあまりダメージを受けていなくうまくやっているように私には見えたということと、私も心の底から愛する人を見つけることができたことを語った。私はつつみ隠さず離婚ということによる私の苦しみ、そして私の元妻の苦しみを彼に話した。
セラピーのなかで「父親の役」を演じることで、チュアンに離婚という決断をしても良いということを私は語ったのだった。
もちろん、私は夫婦がうまく結婚生活を歩んで行くための最前をつくすように務めている。しかし、その人が生きていく中で苦しみをうみ、自分自身として生きるのを妨げているのなから、離婚を考えてもいいと思う。チュアンはこれを聞いて肩の荷がおりたようだった。この部屋に窓があるということと、私の指輪の話のように象徴的なことが特に彼の注意をひいたようだった。
私の指輪の話や自分自身の離婚経験談を聞く事は彼を自分自身の恐怖と「とらわれている」感から解放したようだった。私自身が自分のストーリーを語り、自分のことを打ち明けることにより、彼へのセラピーへとつながった。もちろん、セラピストが自分の話をするということには細心の注意をはらわないといけない。しかし今回のようにクライアントを助けるツールになる場合は例外だ。
「窓が開いている」という象徴はチュアンにとってはとても大事なものだった。それは彼が行き詰まっている中で、例えそれが隠されたものだったとしても私が脱出の道を示したからだ。
この象徴はこれからのセラピーで取り扱っていこうとも思う。
また、2つの敵対する部分が会って話し合いをするということも大事だった。セラピーの中でこの部分が対話をすることにより、対立する2つの部分の融合をはかることができるが、敵対する二人の人が会うときに注意が必要なように、このようなことをするにはセラピストの助けを必要とする。
そして彼の「父親像」も大事なものだった。それはチュアンが父に認められたいという思い、そして私が彼に対しての「父親像」としてできる役目があり、それを通して彼を助けることができるからだ。

2016年10月6日木曜日

Case #86 - 肥満の原因

ライラは肥満気味だった。肥満の度合いについてはちょうど「やや肥満気味」な体型だったが、もちろん、彼女自身は体型に関しては何も言わなかった。このことは私が彼女と知り合ってから自分で見て観察したことだった。
女性にとっては特に、体型のことはとても複雑で難しい問題であり、セラピーでは避けて通れないが、それと同時に繊細な問題であるため簡単にクライアントにつきつけることはできない。しかし今回の場合、ライラは自分の体型に関しての問題と向き合う準備ができていた。
体重が増えたきっかけを聞くと、はじめは大学の時だったと答えた。学生のころはお金がなかったけどいつもお腹がへっていたので、食べるときはどか食いをしてしまったが、だんだんと落ち着いてきて通常の食生活にもどったと言った。
なので、その後のことも聞くと、娘が生まれたころは授乳のためたくさん食べていたので、体重が増えたと彼女は答えた。しかし、娘はもう10歳なのにライラは未だにその時の体重と変わらなかった。それだけではなく、彼女は口惜しいので、よく何かを食べているということも話してくれた。このことは色々な心理状況にあてはまるが、今のところ見えているのは彼女が心配性であるということだけだった。しかし、心配性だということも漠然としていて具体的にどのようなものをかかえているのかは分からなかったので、なんとも判断がつかなかった。
そしていつもどのような食べ物をどれくらい食べ、どれくらい運動をしているかを聞いた。こうすることにより問題に具体的な解決法を見つけることができる。彼女の話を聞いたところ、いっぱい食べているようではなかったので、やはり何が問題なのかがまだ分からなかった。
そのため、私は彼女が変わるためには具体的に3つの点で気をつけないといけないということを言った。それは彼女が食べる物の質、食べる物の量、そして運動とのバランスだった。
また自分で全て成し遂げようとするのではなく、まわりの人に助けてもらうことが重要だと伝えた。彼女のまわりの状況を聞いていると仕事場や友達、家族、趣味などでは充実しているようだったので、このような要素にあたるストレスが原因で無い事は分かった。
だが、彼女の話を聞いてもまだ、何が肥満の原因なのかが分からなかった。そのため彼女の心配性な性格に関して聞いてみるとライラの父親はいつもライラのことを心配していて、どうやらその性格がライラにうつり、娘への心配性に変わっていたようだった。
これはクライアントのフィールドと関係していたので、取り扱う必要があった。だが、そうする前に、彼女は急に「あ、そうだ。私が子供の頃、よくお母さんに無理矢理食べさせられていたんだ」と言った。
彼女は子供の頃、母親が食べ物を口に無理矢理押し込んで、まだ食べ終わらないうちにまた食べ物を口に無理矢理いれるという記憶があったことを話してくれた。そして、このことはよくあり、彼女はとても不愉快なおもいをしていた。そしてそれを話しながら涙を流していた。わたしが彼女に同情し、今どのような気持ちでいるかを聞くと、「怒り」と答えた。
そこでライラに大人である自分の声を用いて、「もう十分だわ。無理矢理口に食べ物を押し込むのをやめてちょうだい」と、母に子供の頃の自分が言ったであろう言葉を言うように促した。だが彼女はなかなかこの言葉を発することができなかった。これを見た私は、ライラに自分の手を口の前に突き出し、それ以上食べれないようなしぐさをするように言った。こうすることにより、ライラは自分の内に勇気がわいてくるのを感じた。
宿題の課題として、食事をする度に母親のことと彼女に無理矢理食べさせられていたことを思い出し、自分がどのように反応するかを考えてみるよう伝えた。
こうして意識的に子供の頃のトラウマと戦うことにより、ライラは無力な子供から断る力のある大人になっていくことができるのだ。

2016年9月22日木曜日

Case #85 - 水のないプール

ダニエールの話を聞いて私は胸がとても悼んだ。彼女も夫も二人とも教師で、よく一緒に旅行したり、外国で英語を教えたりしていた。彼らは大学で知り合い、二人ともクリエイティブでスピリチュアリティに興味があり、美術が好きで、一見、とても仲がいいように見えた。
しかしある時、夫はフランスに美術展覧会のために行ったきり戻らなかった。彼はダニエールになにも言わず、なんの相談も無しに行ってしまい、不法移民としてフランスに滞在してしまったのだ。もちろん、このことはダニエールをとても悲しめた。また、時が経ってもそれは変わることはなかった。彼はダニエールをフランスで一緒に住むように呼んだりはしなかった。ただ何回かたまに帰国することはあった。夫と会ったときもなかなか話を持ち出せなくて、ダニエールはこのことでとても傷ついたことを打ち明けてくれた。
彼女は自分の人生が中途半端なところで止まっていて、自信を持って前にすすむことができなかったし、その状況を解決するすべも分からなかったと話した。
しばらくしてから、知人より夫が前の年にフランスで亡くなったということが耳に入り、このことはダニエールを更に追い込むことになった。夫が亡くなってから離婚をすすめるのはとても難しく、彼女を苦しめることになったのだ。
彼女は自分の人生が「基盤から崩れ落ちてバラバラになった」と表現した。
そして次の6年間、少しずつ人生を再構成していったのだ。彼女は様々なスピリチュアルな体験や、哲学、個人的成長などに時間をかけ、今までの悲痛な体験から自分を解放する努力をしてきた。
今は元通りのしっかりとした基盤を築き上げることができたように感じたが、問題は新しいパートナー探しだった。夫がなくなってから何人かの人とお付き合いをしたが、どれも長くは続かなかった。
今はもっと真剣なお付き合いをする心の準備ができていて、現在も付き合っている人がいたのだが、彼女のあいまいな態度のせいであまりうまく進んでいなかった。
彼女はその気持ちをプールの端に立って、怖くて動けなく、なかなか飛び込めない気持ちと似ていると表現した。
彼女は過去にとてもつらい経験をしたので、確かにこの表現は彼女にあてはまっている。私はこの表現を用いて彼女の気持ちをより深く掘り下げていき、言った。「前回はプールの中に水がいっぱい張っているように見えたので、あなたは飛び込んだのですが、実は水が入っていなく、痛い思いをしたのです」と。
そのためプールにどれくらい水が入っているかを確認するのがとても重要になってくると指摘した。私がこれを相手の「陰」をしっかり見るという比喩を用いて、彼女が昔に比べて相手の「陰」を見極めるのがうまくなったかを聞いてみた。
しかしダニエールは自分自身がどのような「陰」を出しているかに焦点をおきたかったので、私は通常はこのようなことはしないのだが、彼女の今までの話を聞いていて彼女は既に自分自身がどのような姿かは見出していて、自らの「陰」がどのようなものであるのかを知っていると指摘した。
そして、彼女ではなく、相手の条件に焦点をあてるように言った。
もちろん、通常はクライアントに焦点をあてるのだが、クライアントがすでに様々な方法を用いて「自分探し」をしている場合は、外の世界に目を向け、他人を評価することに目を向けさせたいのだ。
ゲシュタルトで重要なのは、「決まったやりかた」をしないということだ。一人のクライアントに用いられるものが他の人にも有効だとは限らない。それは人によって、その人の成長能力、必要、自己意識、今欠けているものがそれぞれ違うからだ。ダニエールの場合は「成長するべきもの」は恐れや「自分のつくった相手のイメージ」というものを取り除き、真に相手の姿を見る能力だった。
ゲシュタルト法ではクライアントが自身の感性や身体的感覚、今体験していることを見つめ、地に足をつけて歩めるように助けたいのだ。
そして、今回のように比喩を用いてどのように前に進んでいったら良いかという説明もしている。
このように相手が持っている世界や使っている言葉に自分自身を合わせることにより、相手の心を開いていくことができるのです。


2016年9月15日木曜日

Case #84 -

リリーは明るい女性だった。私は彼女の いきいきとしてフレンドリーな性格が気に入った。彼女がいると場が明るくなった。私はそのことを彼女に伝え、また彼女の存在を感謝していることも伝えた。彼女とはすぐにうちとけることができたし、セラピーの場で明るさという良い性質を持ち合わせていて、非難するところのない彼女にどのような悪いところがあるのか全く分からないと言った。
彼女は他にもたくさんの人からこのような素敵な言葉を頂いていたことを言ったが、彼女のそのような性格は見せかけで、本当は裏で何か隠しているのだと言う人々もいた。
もしかしたら本当にそうなのかもしれないが、一見みた所わたしにはまだ分からなかった。そこで彼女に自分が隠していそうなこと、例えば怒りや憎悪などを挙げてみる様に促した。しかし彼女は何も思いつかなかった。なので、私はそれ以上根掘り葉掘り聞くつもりはなかった。もしかしたら本当に、ただいつも明るい性格の人なのかもしれないからだ。
私が彼女に年齢を聞くと38歳、独身と答えた。私は彼女のような素敵な女性が相手を見つけられないなんて、なんておかしなことだろう、と言った。彼女は自分でもうまく説明できなかったが、ただ一つ言えるのは男性とのパートナーシップを築くための深いつながりを誰かと持つことができない、と答えた。もちろん、私が推測したように彼女を慕う男性は山ほどいた。
彼女はまた、友達があまりいないということもうちあけた。このことも私にとっては彼女に合わない、おかしなことに聞こえた。
彼女は子供のころ他の兄弟たちとの年齢差が大きかったため、兄弟と遊んだりすることがなく、また彼女が学校に通っていた村も同い年の子供がいなく、学校にいっている時には友達があまりいなかったのだと話した。
これでやっと謎がとけた。彼女は人間関係の築き方を学んでいなかったのだ。こんなにも明るい性格なのに、なぜだか友達の作り方をしらなかったのだ。彼女の説明を聞いても、まだ、私は彼女が友達を作れないということに納得がいかなかったので、グループの中にいる5名を選び、彼らとの話をし、友情関係をさぐってみるよう促した。
しかし、彼女はなかなかその5人を選ぶことができなかった。それは、相手と生理的に合うかどうかを考えてしまっていたからだ。彼女は恋愛関係のように、友情は自然とお互い何か感じるものがあるのだと思っていたようだ。
そのため、自ら彼女が相手とのつながりを求めていかないといけないということを私は説明した。彼女は他人と友情関係を築くことについてなんとなく受動的のようだった。もしくは友情関係の築き方を知らないようだった。
彼女がやっと一人選んだので、その人に出て来てもらい、彼女にその人と対話をしてもらうようお願いした。しかし、予想通り彼女は会話をどうはじめたらいいのかが分からなかった。なので、私が助け舟を出し、相手と友達になりたいということと、その人のことをもっと知りたいということを言うように促した。
彼女が話はじめて分かったことは、相手に関してすぐ色々と決めつけ、その人を非難してしまうことだった。もしこれが一つの性質だけで、相手とそのことについて話し合うのならともかく、彼女はどんどん相手のことに関して色々と決めつけ、その人を批判してしまったのだった。
彼女はまた、頭の中で声がしその声が「この人との関係はたぶんうまくいかないだろう」と言っていると訴えた。私はこの「声」を「妨害者」と呼び、彼女の隣にクッションをおき、邪魔されずに会話を続けられるよう、「妨害者」から自分を切り離すように言った。だんだんと彼女自身あまり社交性がないということが分かってきたので、私は彼らの対話を助け、相手との共通点をどう見つけたらいいかを教えてあげた。
このようにすることはコーチング、つまり実践的なことの助けの一例であった。彼女とはこれからもう少し時間をかけて探って行くべき心の問題はあった。しかし子供のころ養うことのできなかった基本的な対人関係の持ち方は、今すぐにできることの一つであった。彼女が言った「妨害者」を含め、他の深い問題はあとから探っていくことも可能である。彼女が今必要としているものは、アクティビティでやったように誰かとうまくつながる、という新しい体験だった。
ゲシュタルト法には特に決まった形はなく、物事を無意識から意識化させることにフォーカスをしている。しかし、洞察力だけをたよりにしているわけではない。物事には、いつもと違うことを試してみる時と場合がある。そしてゲシュタルト法には二つの側面がある。それは物事を意識化させることと、実体験を通して学ぶことだ。もちろん、タイミングはとても大切だ。まだ心の準備ができていない人にこのアクティビティをさせてもうまく人間関係を構築できないし、対話というアクティビティの中で長々と話しすぎるのもよくない。
だが、このアクティビティをうまく活用することで物事に新しい息を吹き込むことができるし、私がクライアントの話をただ鵜呑みにするだけでなく、実際にクライアントがどう他人と接しているのかを見る事もできる。こうすることにより、クライアントがどのような人で、どのようにセラピーを行ったらいいのかをよりうまく理解することができる。

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